日本株の市場区分が再編されてから1週間がたちましたが、
正直今までとの違いがよくわからん
ということで、今更感はありますが、ざっくり勉強していきたいと思います。
市場区分再編の背景
そもそもなぜ市場区分再編なんて面倒くさいことを実施したのでしょうか?
大きな理由としては以下の2つ↓
①単純にわかりづらくない?
keeeも今ではすっかり慣れてしまいましたが、確かに旧区分はわかりづらいですよね。
東証1部、東証2部、、、
ここまではわかりやすいパターンですね
ここから、
マザーズ、JASDAQスタンダード、JASDAQグロース、、
Why Japanese people!?
と、某ジェイソンさんも思わずツッコミを入れたくなるようなわかりづらさでした。また、各市場のコンセプトもよくわからない。。
②東証1部の上場維持基準・昇格基準がぬるくない?
日本株式市場の最高峰である東証1部の上場基準について、上場維持基準や他市場(特にマザーズ)からの昇格基準が低いことから、
マザーズに上場している企業は「ちょっと頑張るだけで東証1部に昇格できてしまう」
そして、一度東証1部に昇格してしまえば「よっぽど業績が悪化しない限りは降格・上場廃止しない」
と、あまり企業が株価・時価総額を高める努力をしなくても”東証1部”のネームブランドを獲得・維持できてしまう環境でした。
➡投資家としても当然株価を上げる努力をしてくれる企業が多い市場に投資したいですよね。
※ちなみに、上場基準については2020/11/1から先行して変更されています。
市場区分再編による変化点
①各市場区分の名称変更
こちらはご存じかと思いますが、念のため、↓の様に市場区分再編されました。

かなりすっきりしました
また、明確に
プライム ➡ 一流
スタンダード ➡ 中堅
グロース ➡ 成長性
と役割分断されることによって、投資対象をより選びやすくなるわけですね。
②上場基準の変更
こちらは2020/11/1から施行されている内容ですが、各市場の上場基準がパワーアップしております。
グロース(旧マザーズ・旧JASDAQグロース)、スタンダード(旧東証2部・旧JASDAQスタンダード)、プライム(旧東証1部)全ての基準が変わってますが、特に重要なプライムの基準をピックアップして紹介します。

特に大きなポイントとしては、
- 新規上場基準と他市場からの昇格基準は全て統一
- 流通株式時価総額も重要となる(100億円以上必要)
- 経営成績基準も厳しくなる
昇格するには最低限時価総額250億円規模の企業に成長しなくてはいけません
流通株式時価総額とは?
流通株式は、市場に流通し得る株式のことで、上場株式から”主要株主(10%以上保有)が保有する株式”,”自社株式”,”会社役員が保有する株式”などの流動性がないものを差し引いたもののことを指します。つまり、流通株式時価総額は流通株式のみで計算された時価総額ということになります。
また、上場維持基準は、

流通株式時価総額100億円以上をキープできないとプライム維持できません。
1日の平均売買代金も0.2億円以上ないといけないので、ある程度の人気もないとダメってことですね。
結局市場区分再編成したらどうなる??
①わかりやすい=買いやすい?
区分がわかりやすくなった分多少買いやすくなるのかなと思います(特に海外投資家)。
まぁ、そんなすぐに目に見えた効果とかは出なさそうですが、、
②グロース勢がよりガンバル
プライム市場への昇格基準が厳しくなったことで、プライム昇格を狙うグロース市場の企業の目標値が自動的に高くなります。時価総額50億円規模の企業の場合、少なくとも企業価値を5倍まで上げなければならないので、今まで以上に株価を上げる努力・工夫をしなければなりません。
ただし、その分実際プライム昇格できる企業の数も減ると思うので、より銘柄選定がむずかしくなります。
上手くプライム昇格を目指していける銘柄を見つけることができれば、中長期的にかなりのリターンが見込めそうです。
③プライム市場の企業がより株主ファーストになる
プライム市場の上場維持の為、株主からの人気を獲得・維持する必要があるため、今まで以上に企業が配当・優待・自社株買い等に積極的になることが予想されます。
こちらもリスクとして、降格・上場廃止の確率が上がるため、基準ギリギリの銘柄は極力避けるようにしましょう。
それでは、今回は以上です。
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ありがとうございました
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