PER、普段当たり前のように使ってるけど、
そういえばこの数字って何となくでしか使ってないな
と今更ながら感じたので、ちょっと調べて腹落ちするまでガリガリに嚙み砕いてやろうと思います。
PERって何??
PER=Price Earnings Ratio つまり”株価収益率”のことで、今の株価がEPS(1株当たりの純利益)の何倍になっているかを表す数値です。
なるほど、よくわからん
株価を企業が稼いできたお金で割っている訳だから、そりゃあ数字が大きい方が割高なのはわかるけど、結局この数値の良し悪しは絶対的に見てどう判断すれば良いのか??
そもそも純利益って企業の稼ぎの中から色々引かれて最終的に手元に残るお金(↓)ですよね、

これを配当金・自社株買い・企業成長資金等、株主の為になることに使ってくれると仮定すると、、、
というかここではわかりやすく毎年配当金に全額当ててくれたとすると、
(購入時の株価÷EPS(一株当たりの純利益))年で全額リターンする計算になりますね!
はっ!これがPER、、、
まぁ、もちろんこれは企業が全く成長しない前提なので、成長している企業であればこの数値よりも少ない年数でのリターンが望めますね。
仮に毎年の純利益成長率が20%で、株価:1000円,EPS:50円(PERが20)の企業があったとしたら、

9年で全額リターンとなりました
つまり、9年という期間で見ると、PER10で全く成長しない企業よりPER20で成長率20%の前提の企業の方がお得ということが言えそうですね。
なぁんとなく掴めてきたぞPER
ちなみにPERは、業績予想を基に算出する予想PERと、直近の実績を基に算出する実績PERの2種類あるので、サイト等で調べるときはどちらのPERで算出されているか要確認ですね。
予想PER=未来、実績PER=過去 なので、”最新”という意味合いでは予想PERを使った方が良いですが、業績予想の値は企業によって正確性がかなり変わってくるので、過去の業績予想↔実績の乖離もセットでみておくと良いですね。
PERの平均値
ところで、いったい今の日本のPERの平均値って大体どれくらいなのでしょう?
JPX(日本取引所グループ)のHPに月次で各セクター毎の平均PER(実績PER)が公開されていたので、ざっくり2022/1/末時点のものをまとめてみました。
2022/1末時点の平均PER

日本市場全体だとPER31.4、特に成長途中の企業が多いマザーズ市場はPERがやっぱり高めです。
マザーズのPER93、、、
高いとは思っていたけど予想以上です
ちなみに、マザーズの直近1年間のPER推移は↓の様な感じです。

2021年5月には400近くまであったんですね。また、過去10年間の平均値を出してみると、約115.3くらいでした。
今のPERは相対的に見たら割安?
ただ、PER90だとすると、成長率20%で成長をし続ける企業だとしても全額リターンするまでに17年かかりそうです。。。うん、きっと気のせいですね。
業種ごとでもかなりPERに差が出ています。
特に鉱業(71.7)、繊維製品(78.9)、機械(48.6)、輸送機器(50.9)、小売業(53.5)、サービス業(107.1)はPER高めです。
空運業はコロナの影響をモロに受け現在はPER-(赤字)になってますね。
当然ですが、世界の情勢によって各業種ごとのPERはコロコロ変わるので、常に最新の値でチェックするのが良いと思います。
2022/6/末時点(最新)の平均PER
最新の平均PERはこちら↓


前回(ひと月前)と比較すると全体的にPERが低下しています。
企業の好決算に反して、6月は株価を下げた銘柄が多かったためでしょうか。
まとめ
まとめると、
PERとは、
・現在の株価で買ったら何年後に全額リターンが見込めるか?の数字
・成長率が加味されてないので、割高・割安の判断は今後の利益成長率と合わせて判断する必要アリ
とりあえずマザーズのPER高くてツラい
てな感じでした。
今回は以上です。
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ありがとうございました
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